【#美味渋滞中】第4回 朝ごはん(MARCH 2021)

マーケットには菜の花や蕗の薹、春を感じる食材が並び季節の移り変わりを感じる3月。ちょうど1年前の春、街のインフラの一部としてやってきたつもりだったマーケットを開催し続けることができなくなりました。あの頃はその出来事が1年も続くなんて思いもしなかった。でも確かに言えることは、この1年でそれぞれが色々なことに気付き、学び、前進してきた、ということだと思います。ファーマーズマーケットも次のフェーズへ移るべく今色々な準備を進めているところです。そして縮小していたマーケットも3月27日(土)より国連大学前にて再開します!春の訪れと共に明るい世の中に戻りますように。

今回の#美味渋滞中、テーマは「朝ごはん」。
朝ごはんはその人のライフスタイルを映す鏡のようなものだな、と思っています。私も数年前まで忙しない日々を送っていて、朝ごはんは愚か朝のコーヒー1杯すら時間の取れない日がほとんどでした。最近ある園芸家の方とお話した時に「朝の植物への水やりをできない生活は何かがおかしい。」という言葉を聞いて、朝ごはんも同じだなと思いました。心に余裕がないと、朝ごはんの時間をないがしろにしてしまう。でも家族とテーブルを囲み、しっかり朝ごはんを食べると、不思議と1日が豊かに感じられるものです。「1日の計は朝ごはんにあり」ということで、今回はファーマーズマーケットの食材で作る朝ごはんをご紹介します。

和食派、洋食派、グラノーラ派、ヨーグルト派、、、人の数ほど選択肢があるのではと思うほど、朝ごはんは個性が出ますよね。私はパンが大好きでもっぱら洋食派なので、まずは洋食派の方々へ贈る、ブレックファストプレート!3つの出店者さんの食材を使い、バランスの取れたプレートに仕上げました。

最初にご紹介するのは、朝食には絶対に欠かせない卵。今回は浜松の「フォレストファーム恵里」さんのプレ・ノワール卵を選びました。ノワールとはフランス語で「黒」という意味ですが、その名の通り黒いにわとりから産まれた卵です。プレ・ノワールを自然飼料だけで育てた卵の黄身は着色料を使わないので、オレンジではなく卵本来のうすい黄色。まずは卵の味を存分に感じてもらいたいので、ぜひ目玉焼きをそのままで。

次にご紹介するのは茨城県坂東市にある「micro farm life」のマイクログリーン。(写真上真ん中)今回は彩りを考えて、ルビーラディッシュ&レッドキャベツを選びました。長くカナダに住んでいた店主のジョージさんは、カナダではサラダとして毎日食べられるほど身近だったマイクログリーンが、日本では料理の飾りというイメージが強く日常に根付いていないことに驚いたそう。私もジョージさんに出会うまではマイクログリーンは料理を彩ってくれる飾りのようなもの、と思っていました。でも実は栄養がたっぷり入っていて、朝の忙しい時間でも切ったりせずさっとお皿に出せる優れもの。micro farm lifeにはご自身で育てているマイクログリーンの他に、カナダ出身のジョージさんならではのセレクトでコーヒー豆も置いていますのでチェックしてみてくださいね。

 

そんなmicro farmジョージさんと共にマーケットを盛り上げてくれているNoriさんの「Hot Sauce Bar」は、世界中の無添加のクラフトホットソース専門店。今回紹介するのは、カリフォルニアのクラフトホットソースメーカー「FORMOSA」のハラペーニョソース。FORMOSAは創業者であるフリオが幼い頃に慣れ親しんだおばあちゃんのチリソースの味を再現しようと始まったホットソースブランドです。マヨネーズのような質感で、ハラペーニョですが辛さは控えめでマイルド、朝ごはんでも決して胃に負担を与えないホットソース。ホットソース初心者にも楽しめる味です。パンを半分食べ終えたら、味変でホットソースをかけて食べてみてください。メキシカン料理はもちろん、こういった朝ごはんやステーキや餃子にも相性ぴったり!パンは今回ベーグルを使いましたが、このメニューだとハード系のカンパーニュもおすすめです。

 

お待たせいたしました。和食派の方々へ贈る、土鍋ごはんを中心とした食卓。土鍋ごはんは浸水し、火にかけ、蒸らすまで計約1時間半かかるので、毎朝やるのはなかなか難しいですが、土鍋でふっくらと炊き上げたご飯の美味しさは、一度味わうと誰もが病みつきになること間違いなし。お茶碗1杯では止まりませんね。

ということで最初は長野県「momoGファーム」のお米。

通常「新米」というと9〜10月頃に出回る秋の味覚というイメージですが、momoGファームの新米は秋の新米の他に、毎年12月頃に収穫した新米も並びます。その名は「完熟雪見米」。果物はぎりぎりまで木の上で熟成させたものが美味しいと言われていますよね。momoGファームの中山さんは、それと同じような考えで、お米も完熟させてから収穫したら美味しいのではないかと考え実践してみたところ、予想的中だったそう。「普通」と言われることに疑問を持って、自分で実験し確かめるその姿勢から学ぶことはたくさんあります。そんな中山さんの新米、ぜひ土鍋で炊いて、まずはお米だけで食べて頂きたい。ちなみにmomoGファームの中山さんより、「完熟雪見米の炊き方のコツは、お水は通常の8割程度と少なめにして炊くとちょうどよい硬さになります」とのこと!

そして2杯目に合わせるのは、知る人ぞ知るファーマーズマーケットの人気商品、「宮廷ソルティックスローフーズ」の手作り納豆。中でもこの店主の岡田さんの似顔絵が入ったパッケージの納豆は10年以上自家採種された在来種を使ってできた納豆です。時間をかけて発酵した納豆は不思議と臭みがなく、豆本来の味を楽しむことができます。この納豆にたれがついていないのは、つけ忘れてしまった訳ではなく、納豆だけで十分に楽しむことができるから。1パックの量も市販の納豆の約1.5倍あり、ご飯に山盛りかけてかきこみたいです。

本当は最初にご紹介したフォレストファーム恵里さんの生卵で卵かけごはんも試して頂きたいですが、朝からご飯3杯は少し食べ過ぎかなと思うので(笑)、胃袋に余裕のある方のみぜひともお試し下さい。

 

お味噌汁もご紹介したかったのですが、味噌やだしの話は「朝ごはん」の中では書き尽くせないほど奥が深く、私もまだまだ勉強中のため、また別の回でご紹介したいと思います。

ただお味噌汁って同じように作っても、少しずつ味が変わってしまいませんか。だしの取り方、具材の切り方、火入れの時間、いろんな要素で。最近ファーマーズスタッフの佑資さんからおすすめしてもらった「味噌汁三百六十五日」(辻嘉一著)という本に印象に残った言葉がありました。「有名な料理店に於ても、味噌汁は決して良好と云うべからず。良あり、否あり、一概ならず。恐く最普通のものにして、最困難の調理なるべし」。本当にその通りだなと思いました。またそれはお味噌汁のことだけではなく、朝ごはんにも言えるし、毎週のファーマーズマーケットでも言えること。当たり前にあることでも、それをよい状態でずっと保つことってとても難しい。でも難しいからこそ、楽しい。マーケットが皆さんにとってずっとワクワクする場所であり続けられるように。今週からは国連大学前にて、皆様のご来場をお待ちしております!

 

掲載出店者さんの出店日

フォレストファーム恵里:3/27(土)4/3(土)10(土)17(土)24(土)

micro farm life:3/27(土)4/3(土)10(土)11(日)17(土)24(土)25(日)

Hot Sauce Bar:3/28(日)4/3(土)10(土)17(土)

momoGファーム:3/27(土)4/3(土)10(土)17(土)24(土)

宮廷ソルティックスローフーズ:3/27(土)4/3(土)10(土)17(土)24(土)

 

文・写真:永島由梨

Farmers Market事務局スタッフ。6年半のサラリーマン生活を経て、2020年9月に転身。マーケットの食材を使って、日々料理研究中。

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2021.3.22

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