【Report】Farm Tour|初雪の降る頃まで田んぼで完熟。momoGファームさんの「完熟雪見米」の稲刈りツアー

作業前日に到着した長野。冬の肌寒い風が吹きながらも、満月一晩前の月があり、明るく気持ちいい夜でした。夜ご飯は中山さんの畑で取られた野菜で作ったサラダ、キムチ鍋、松本一本ネギ焼き、そして今年収穫した新米・ミルキークィーン。まずは松本一本ネギ焼き。松本一本ネギは普通のネギより太く甘く、焼いて塩をかけて食べると、中はトロトロ。外側は歯ごたえがあり、ずっと噛んでいたいくらいでした。サラダは人参、あやめ雪カブ、ケール、からし菜、ピーナッツ。ソースはオリーブオイルとお塩だけでしたが野菜それぞれの持つ甘さ、辛さを味わうことができ、調味料はいりませんでした。キムチ鍋に入れたカブは、まるでジャガイモのようにホクホクして美味しくて、後からおかわりしてしまいました。

中山さんのお米(ミルキークィーン)は、米粒の形がしっかりしていて、米粒一つ一つを味わうことができるのが特徴。加えて、おにぎりやお弁当にしても水っぽくなく、次の日でも美味しさが保たれます。朝食は、前日残しておいた野菜で作った味噌汁を食べ、お昼用にミルキークィーンで味噌おにぎりを作り、作業のため着替えた後、中山さんの元へ向かいました。

青空に白い雲。山のてっぺんにはうっすらと雪が見え、最高な天気と景色。ただ、ときより中央アルプスの将棋頭山から山おろしが吹き下り、伊那の冬の鋭い冷たさも感じながら、手伝いを始めました。
始めの仕事は野菜の土落とし。手袋をしたまま、水の中に手を入れ、土を綺麗に洗い流します。野菜たちは太陽の光と水でキラキラしており、土落とし作業というよりは‘磨く’の言葉の方が似合いそうでした。それにしても水はとても冷たく、野菜は育てるだけでなくこうした最終過程を通して、お客さんに届くのだなと思うと“美味しく食べてもらいな”と微笑ましいいもちになりながら、作業を行いました。

洗いの作業が終わると、メインの田んぼで稲かり作業。中山さんの髪色と同じ色をした完熟雪見米の稲穂たち。お米の水分度をチェックすると15.4%でした。中山さんによれば、冬場の自然乾燥で水分量が15%となり、収穫のときには実が十分育ち、その重さで自然に稲が折れたら収穫の合図なんだとか。そう、これが中山さんの【完熟雪見米】。その年の田んぼの状態を見極めて、数カ所ある中で一番勢いのある田んぼを決め、完熟雪見米として初雪の降る頃に収穫しています。
 
あるとき「果物や野菜のように、お米も完熟したらもっと美味しく食べることができるんじゃないか?」と考えたのがきっかけだったと言います。そして、その予想は見事的中。冬の風にさらされ自然乾燥して水分も抜け、その過程でしっかりとした粒のみが残り、味わいもまた新米以上に美味しく感じられたそう。周辺の農家さんからは「いつまで田んぼに稲生やしてるんだ?」と言われることもあるという。それもそのはず「この時期(初雪の降る頃)まで稲がある田んぼなんて、他には一軒もないからね」と中山さん。それでも、自らの経験と観察から得たインスピレーション、そして実際に食べたときの美味しさに魅了され、自信を持って育て続ける。
 

稲刈りの手順は『機械で刈った稲を集め、脱穀機に通す』ということの繰り返し。脱穀機に通ると、稲穂からお米だけが綺麗に取れ、袋に入ります。ひたすらにこの作業となります。南アルプスが真正面から見える田んぼでの作業は、大自然のありがたさを感じさせました。お昼ご飯は朝作った味噌おにぎり。中山さんのお話し通り、冷めても米粒の形がそのままで、粒も引き締まり、美味しくいただけました。その後は、皆んなでラストスパートをかけ、最終的に田んぼ一枚分、約520キロのお米を収穫し終えました!

「一人で作業すると、5日かかるのに、みんなでやると4時間で終わるね!」と中山さん。収穫後は稲わらに横になり記念撮影。青空を見ながら寝転び休みました。今年は台風が多い年でしたが、中山さんが育てたお米は立派に育ち、無事収穫できることができました。刈った稲の根からは既に新たな稲が芽生えていていました。生命力の強さを感じつつ、食卓にのぼる前のお米の姿を見る貴重な経験となりました。今回収穫した中山さんの完熟雪見米は、ファーマーズマーケットで販売中。新米と共に、2品種(ミルキークイーン、ササニシキ)の完熟雪見米もぜひ一度味わってみてください!(文:シン・スンリ)
 
◎momoGファームさんの紹介ページ|http://farmersmarkets.jp/vendors/momogfarm/
◎2017年の訪問時の様子|http://farmersmarkets.jp/momogfarmtour01/




2018.12.7

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