山羊さんの贈り物

山羊さんの贈り物

自家栽培小麦と持続可能なパン作り

山梨県大月市に、小麦畑が広がる土地がある。そこで、21頭の愛らしい山羊たちに囲まれながら、パン作りに勤しんでいる北條さんご夫妻。もともとパンが好きで、20年以上も前からパンを焼き続けている。初めは、趣味の延長で作っていたパンも、今では青山ファーマーズマーケットや通信販売を通じて、多くの人の手に届くようになった。販売をスタートすることになったきっかけは、東日本大震災の年に出店した地元のマーケットだという。販売するにあたって、北條さんたちが考え始めたことが一つある。「継続的にパンを作るにはどうすればよいのだろう」と。今までは購入していた小麦も、これからパンを作るためには、自分たちで育てていくことが必要になるのではないだろうか。そうしてたどり着いたのが「小麦から育てるパン屋」だ。自分たちの使う素材さえも、自分たちの手で生み出す、という持続可能なスタイルである。
 
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大好きな神田精養軒のライ麦パンに想いを寄せて

小麦そのままの香りがしっかりと残り、ライ麦を粒まるごと味わうことができる北條さんのパン。実は、お手本にしている味があるという。それは、シュタイナー農法で作られた東京・神田精養軒のライ麦パン。すでに潰れてしまった店舗だが、そのパンが昔から好きだった北條さんたちは、食感、味、香り・・・そのすべてを再現できないかと日夜工夫を凝らしているという。あるとき、お客さんから「昔、食べた神田精養軒の味がする」と声をかけられたときには、パンを通して伝わるものがあるのだ、と感動したのを覚えているという。
 
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山羊さんの贈り物、一番人気のクルミレーズンパン。
 
時間をかければかけるほど、美味しいパンが焼き上がる

自家栽培で育てられた小麦は、土日にマーケットで販売する分だけ、自家製粉している。パンを焼く寸前に必要な分だけ製粉することで、より小麦の味わいと香りをそのまま残すことができるのだ。酵母は自家製の天然酵母とワイン酵母を用い、2〜3日かけて低温で発酵させる。そして、パンを焼くための釜は、2年かけて手作りした溶岩釜を使用。遠赤外線効果のおかげで、パンが柔らかく焼き上がるという。作り始めから、焼き上がりまで、製造工程は約一週間だ。ゆっくりと、じっくりと、時間をかけることで、麦そのままの味わいが残る「修験deパン」が焼き上がるのだ。
 
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自家栽培の小麦。ビンの蓋を開けると香りがふわっと広がる
 
山羊さんの贈り物:http://purucode.co.jp/

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