山梨/つちころび

山梨/つちころび

山梨県甲州市。「摘み草のお店つちころび」の鶴岡舞子さんは、東京都足立区出身。若干15歳にして「自分で食べるものは、自分で育てる。野菜や果物を育てる生産技術を手に入れたい。手に職をつけたい」と考え、東京農業大学への進学を決める。小さい頃から、空き地遊びが大好きで、空き地を見つけては、カボチャを育てたりしていたそう。理科の教科書を引っ張り出してきては、教科書を見ながら雄蕊と雌蕊を見つけ、自ら受粉の実地研修を繰り返していたんだとか。「当時、周りのみんなはゲームとかですよね・・・もうその頃から、私はちょっと違っていたんですよ。小学1年生の頃からアウトロー的な存在でした」と笑いながら話す。「だって、同級生とは話題が全然合わないんです。周りのお爺ちゃんとか、お婆ちゃんの方が、話題も合うし、話していて楽なんです。何だか葛藤はありました」と加える。
 
そもそも作物って何だ?人間が食べるものって何だ?
約10年前に山梨へ。ただ、山梨には何の縁もなく、野外キャンプのお仕事への就職がきっかけで移住。そしてすぐ、野草のことを教えてくれる先生と出会う。「大学では、下草は刈るものであり、駆除するもの。でも、下草にも一つ一つ名前があって、紐解いていくと実は、薬草だったりとか。何かそれぞれ色々と物語が見えて、面白いんですよ」と続ける。「でも、ここでふと、そもそも作物ってなんだろう?みたいな問いが浮かんでくるんです。沢山ある植物の中から、約1000種類が選別されて栽培種になっているけど、その選抜作業には、どんな物語があったんだろう?」と。「キャベツは元々ハーブで、野生に生えているものだったし。人参だって、果樹園に生えていた雑草を偶然引っこ抜いて見つかったし。結局、人間は人間のつくり出したものを食べているに過ぎないんですよ。でも元々は野生のものなんですよ」と教えてくれる。面白い!
 
ご馳走って何だ?
さらに、鶴岡さんは、日本人としての誇りを持ちたいとも。日々自分たちが食べるもの。日本食の伝統みたいなものを失いたくないと。「ご馳走って、野を駆けずり回って、這いつくばって、素材を集めて、完成するお料理だと思うんです。だって、ちゃんと漢字に “走” が使われているじゃないですか。やっぱり、狩猟採取が基本なんだと思うんです」と。なるほど。「野草は、代々木公園にだって沢山あるんですよ。今度、行ってみましょうか?野草を観察して、収穫したりできるといいかもしれませんね。その後、野草のコース料理が食べれたりね」とのお話も。鶴岡さんの表情がパッと明るくなって、目が輝き出す。
 
季節の移ろいは、土を触って、野にいないと感じ取れない。
さらに話は続く。「やっぱり、食からだと思うんですよ。食べるっていうのが、一番直接的で、わかりやすいですから。そして、一つでも、二つでも見分けられる力がつくと、すごく面白くなってくるんですよ。物を見る楽しさというか、植物を見る楽しさというか。やっぱり、季節の移ろいは、土を触って、野にいないと感じ取れませんよ。私は、それを日本人として忘れたくないし、文化だと思ってるんです。ちゃんとヨモギならヨモギを見分けられるか。その季節に何が育つか。大切ですよね」と続ける。「旬がわからなくなると、生き物としての充実感を失う感じがするんです。すべては土からですよ」と。
 
鶴岡さんから聞く話は、どれも本当に勉強になります。話せば話す程、もっと話を聞きたくなります。農業というものは文化的で、とても深く、思慮深いものだと、改めて考えさせられます。野菜を育てることだけが農業では無いんだなと。そんな率直な思いを信じて、またお話を聞きたいと思います。乞うご期待!
 
摘み草のお店つちころび:www.facebook.com/tsuchikorobi
 
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  • 栽培方法
  • 肥料
  • 雑草対策
  • 害虫対策
  • 究極の自然栽培です。なので、タネ取もしておりません。毎年同じところに出るとも言えず、自然と自由に芽吹いた野草を見つけて、収穫しています。