群馬/太陽と雨

群馬/太陽と雨

自分が食べたいものを、自分の手で育てる。それに誰よりも純粋に取り組まれているのが、太陽と雨の奥田典子さんだ。東京・青山に生まれた奥田さんは、元はアパレル業界で活躍していた。その後、10年間世界を転々と旅したが、元々食べることが好きだった上に「一生続けられる仕事がしたい」と農家に転身。あまりの変化に周囲は驚いたというが、今は群馬県甘楽町にある2700坪の畑で、多様な野菜を一人で栽培している。その数、年間約160品種。世界を旅する中で出会った美味しい野菜を、品種にまでこだわって現地からタネを調達し、バラエティーを広げてきた。

「商売としては品種品目を絞ってやった方が効率的ね。でも私は、自分が食べたくてやっているから」と。そう言う彼女が、他と一線を隠すのは、どの野菜にも自分なりの食卓のイメージまで持っているところだ。料理をするときは「段取りをメモ書きして整理してから、出来上がった料理を最高の状態で食べられるようにイメージして、取りかかる」というほど、美味しいものには貪欲。料理雑誌でレシピを見る度に、レシピ通りに料理をしては食べ、自分なりのアレンジを加えてきたという。膨大な知識と経験が、豊かな畑を支えている。畑を訪れると、ここには世界中の食の楽しみが集まっているのではないかと思ってしまうほどだ。彼女は今日もその中を、嬉々と動き回ってるに違いない。

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