PIZZA VAN

PIZZA VAN

ちょっぴり焦げ目のついた香ばしい焼きたてピザ。外はサクッと、中はもっちりという表現がしっくりくる。そんなピザが、緑・白・赤のイタリアカラー3色に包まれたワーゲンから出てくると知れば、驚かずにはいられない。
 
イタリアに導かれて
 
35歳まで某運送会社に勤めていた桑原さん。長く勤めた会社を辞めて、訪れた先はヨーロッパだった。ふと立ち寄ったイタリア、その土地の文化に心から魅了されてしまったという。陽気に、人間らしく。生き急がずに、今を生きる。日本にはないそんなカルチャーを心から好きになったそうだ。
 
日本に帰ってきて、ピザ作りを学ぶために働き始めたのはSALVATORE CUOMO。そうして、またイタリアへと渡り、半年間2店舗のピザ屋で修行を積んだ。
 
「本場のピザを日本の人たちに手頃な価格で食べてほしい」
 
そんなことを考えているうちに、比較的安価で提供できる移動販売に辿りついたという。始めた当時は、東京でピザの移動販売をするところはまだなく、桑原さんが初めてだった。
 
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(イタリア文化に魅了されたPIZZA VANオーナー・桑原さん。イタリアでは、サルデーニャ地方が特にお気に入り)
 
0.1秒を巡るピザ作り
 
お客さんから注文が入ると、おもむろにピザ生地を取り上げ、伸ばし始める桑原さん。ソースやチーズなどの具を乗せ、薪窯に入れる。窯に入れてから、お客さんがピザを受け取るまでその間約1分。一寸の無駄もない。
 
パンと同じように酵母を使用して作るピザ生地は、一日分を仕込んで持ってきている。しかし、イースト菌を使用しているため、朝と夕方では膨らみに大きく差が出るという。そのため、それぞれの生地の状態にあわせて、伸ばし加減や圧のかけ具合も変えているのだそう。
 
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「数秒の差で焼き上がりが変わるピザからは一時も目を離せない。コンマ一秒で全く変わるときもある。お客さんともっと話したいと思うこともあるけど、一番いい状態のピザを食べてもらいたいから仕方ないね」と語る桑原さん。
 
生地に使用しているのは、主にイタリア産の小麦。より生地をふっくらさせるために、北海道産の中力粉も使用しているという。そうして作った生地を薪窯で焼き上げる。薪火の遠赤外線効果で内側から熱することができ、美味しいピザが出来上がるのだ。
 
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まず焼き上がりを手にしたら、ぜひ食べる前に一度息を大きく吸い込んでみて。ほのかにする薪の香りを楽しみながら、焼きたてのピザを味わうことができるだろう。大田区洗足池には実店舗もあるのでゆっくり食べたい方はぜひ。