千葉/コンコラソン

千葉/コンコラソン

ブラジルサッカー留学から帰国、農家へ。
16歳の頃から5年間、プロのサッカー選手を目指し、ブラジルに留学しました。その後、日本に帰国して父親の後を継ぎ、就農。ブラジルという異国で、日本にはない生活を経験し、日本の恵まれた生活に改めて気付かされました。帰国後「ただ生活していけばいいのなら、なんでもやれる!」と思っていました。けれど、結婚もあったりで「しっかりしなきゃ」とも思って、農業なら自分のやりたいようにできそうだったので、就農しました(笑)ちなみに、屋号の「com coracao(コン・コラソン)」は、ポルトガル語で〝心を添えて、心を込めて〟といった意味なんですよ。

  • 栽培方法
  • 肥料
  • 雑草対策
  • 害虫対策
  • 種

インタビュー

『目標は〝日本一良いな〟と思われる農家』
2004年の就農と同時に、ハウスを建てて、トマトを育てることに専念しました。そんな自分にとって、美味しいトマトを育てることは、もちろん大切なこと。けれども、トマトも人それぞれ好みがある。それを考えると、『日本一おいしいトマトを育てる農家』ではなく『日本一良いなと思われる農家』になるべきかなと思うようになりました。お客様に、トマトだけじゃなく、生産者である僕自身のことも好きになってもらって、『トマトだったら早川さんから買いたい』と思ってもらえる農家になりたいですね。

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『トマトの味の違いを楽しんでほしい』
野菜も生き物なので、常に〝同じ味〟ということはありえないんです。季節や天候によって、味が変わってしまう。ひとつには、その味の違いを感じて欲しいなと思います。季節によっても、品種によっても、ドライにする方法によっても、味が全然違う。その違いを楽しんで欲しいと思っています。そうした変化も含めて、〝早川さんのものだから〟と思ってもらえるような人間関係を築きたいです。

『トマトをきっかけに拡がる人間関係が面白い』
ただ、トマトを売るだけじゃ面白くないんです。直接出会って、相手が自分の育てたトマトを食べるときの反応を見たり、お話したり、そこから実際に畑に足を運んでくれたり、一緒に食事をしたりするようになった人もいたりして。そういう人間関係の拡がりが面白いんです。最終的には〝人〟という考えがあって、自分の育てるトマトをきっかけに、そうして色々な人とつながっていけたらと思っています。

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『自分の育てたトマトを、自分の育てたトマトとして売りたい』
一方で、スーパーに卸してしまうと、自分が育てたトマトが、自分の育てたトマトとして売られることは殆どありません。有機肥料しか使っていないものも、美味しいものも、そうでないものも、同じようにして、売られてしまいます。広く食材を流通させるという意味では、それは必要なことなのだけれど “大量生産、大量消費” という方向に流れすぎてしまうと、技術や味にこだわる人がいなくなってしまうのではないか?と懸念しています。

『青山ファーマーズマーケットは、生産者をきちんと評価してくれる場所』
生産者としてはやはり〝良いものは良い〟ときちん評価してもらえることは重要だなと思います。やりがいも出てくるので。青山ファーマーズマーケットのような野菜の売り方は、自分自身もまだ仕事全体の1割ぐらいだけど、こういった野菜の売り方をして『お客様がどう感じてくれるか?』を直接確認できる場所は、農家にとっても大事だし、その反応を見るのが楽しみです。『安いから買う』ではなく、『早川さんだから買う』という形で、生産者をきちんと評価してくるお客さんと出会いたいなと思います。そのつながりを大切にしたいと思います。

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『予防策としての必要最低限の農薬使用』
基本的に、ハウスに防虫ネットを張ることで、病害虫の発生を出来る限り抑えています。農薬は、使う必要がなければ、使いたくはありませんが、現状そうはいきません。現状、カビなどの殺菌には、予防的に殺菌剤を使用しています。買う人は薬品を嫌いますが、農薬を使用しなければ、出荷するすべてのトマトのヘタにカビが生えてしまう可能性もあります。それは、もちろん売り物にはなりません。農家として、野菜を育て、その野菜を売って、生計を立てることを考えると、現状、予防策として、必要最低限の殺菌剤を使用せざるをえません。

『苗代だけで約100万以上の追加経費。粉ジラミの被害』
さらに今、問題なのは粉ジラミ。ウィルスを媒介してしまう虫で、地域全体で対策しなければいけないほど、拡散力がある虫です。昨年、フルーツトマトの農園近くで粉ジラミが発生してしまい、2万本の苗を植え替えることになってしまった農家さんもいました。やはり、危ないものに対しては、それなりの準備と対策が必要だなと思いました。結果、植え替えの経費として、苗代だけで80万円程度かかってしまったそうです。加えて、古い苗を除去し、新しい苗を植えかえる人件費もさらにかかりますから。。。こういったリスクを、農薬を使用せずに、毎年背負うことは非常にリスクが大きいのかなと思います。