【Report】蔵王の自然と愛情で生まれる「蔵王じゅうねん卵」。宮城・セオリファーム

平飼いの「蔵王じゅうねん卵」でFarmer’s Marketに出店してくださっている、セオリファーム・ 笹井さんに会いに宮城県・蔵王町に行ってきました。 蔵王町の中でも遠刈田温泉の近くに位置している笹井さんのお宅に着くと、奥さんと今年で2歳になった娘のセオリ(セオちゃん)、そして笹井さんの愛犬3匹が迎えてくれました。

娘のセオちゃんは生まれながら卵アレルギーがあり、当時は顔全体が真っ赤に腫れてしまう症状が出てしまったそう。具体的に検査してみると、卵のタンパク質は問題がなく、添加物に反応してい たのだとか。ちょうどそのタイミング笹井さんは生活を養鶏場をスタート。セオちゃんもお父さんが育てた自然卵は食べれたそうです。

 

セオリファームの卵へのこだわりは鶏の「餌・水・環境」


鶏の餌は毎食笹井さんが独自に配合しています。「鶏の体調や季節を見ながら、違うものを作っているんだ。」と笹井さんは言います。雑穀のヌカ、大豆、キビ、豆腐のおから、葉物野菜など、 数種類を配合させ一食を作ります。セオリファームの餌は人間が食べても大丈夫。豆腐のおからなどは近所の豆腐屋さんから頂いていて、Farmer’s Marketでも出店者さんからコーヒーかすや野菜をもらい餌として使用しています。Farmer’s Marketの出店者さん同士でも、このような食材のロスの新たな循環を生む素敵な取り組みがあることを嬉しく思いました。

次に、鶏舎から10分くらい車を走らせ、笹井さんが住民でも知らない秘境へと案内してくれました。そこには蔵王町の山から降りてくる上流水があります。鶏を人間と同等な生命として考えている笹井さんは「良い食べ物、綺麗な水、良い空気があれば人間が元気に生きていけるように、鶏も同じなんだよ。」と教えてくれました。

セオリファームさんではお皿に新しい水を入れる瞬間、鶏が集まります。宮城の寒さで水が凍ってしまっても、お皿から氷を出してあげるとつついて食べる姿も見れます。笹井さんのこだわりが鶏たちにも伝わっているようでした。

 

 

卵にこもっている、笹井さんの愛情と努力

ご飯を食べた後、鶏たちは日向ぼっこをしたり、遊び場で土の中の虫を探したり、走ったり、自由な姿です。宮城に移住する前まで、笹井さんは東京で健康食品の会社を営んでいました。その時会社で箱飼いの養鶏場を見に行った時はすごくショックを受けたそうです。狭い箱に閉じこまれ、生後6ヶ月になると殺される。セオリファームには養鶏場をはじめた当初からの鶏もいます。できる限り自由で、ストレスがない環境を作るため笹井さんは常に努力してます。今後は遊び場をもう一箇所作り、飼料を自分で育てることを笹井さんは目指しています。そんな笹井さんの愛情と努力から生まれた平飼いの「蔵王じゅうねん卵」、マーケットで是非味 わってください。

 

笹井さんが教えてくれる『卵』の美味しい食べ方!

『卵かけご飯』

準備物:熱々ご飯、卵、塩
1. 卵を割って、卵白と卵黄を分離させます。
2. 卵白だけ先に熱々ご飯と混ぜ、ご飯に卵白を馴染ませます。
3. その上に卵黄をのせ、天然塩又はハーブソルトをかけたら完成。 4. 後は卵黄を少しづつ潰しながら食べます。
卵の味をしっかりと楽しむ事ができる、卵かけご飯の美味しい食べ方です!

『ちりめんじゃこかけ卵』

準備物:ちりめんじゃこ、卵、オリーブオイル
1. 卵をかき混ぜる時、ちりめんじゃこを入れ一緒にかき混ぜます。
2. オリーブオイルをかけたフライパンに入れてスクランブルエッグを作ります。 3半熟くらいの時卵をお皿に出したら完成。
ちりめんじゃこの塩加減と卵が抜群です。ちなみにちりめんじゃこはFaermer’s Marketの出店者 中の「宮廷ソルティック」さんで購入されるそうです。

 

 

 

文・写真 Seunglee Shin / 신승리
ープロフィールー
Farmer’s Marketインターン生。愛称はスンチャン。韓国ソウル出身。得意料理はチヂミ。Farmer’s Marketへは2018年3月に設営チームに参加したことをきっかけに、現在はインターンとして農家さんの情報発信を主に担当。今回のセオリファームさんの記事で2回目のFarmレポート。「生産者さんの素敵なストーリーと込まれた心を発信していくため頑張ります!」


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